はじめに
子犬のうんちは、健康状態を映す「小さな鏡」です。
回数や硬さ、色、においなど、ほんの少しの変化が体調のサインになっていることもあります。
「うんちが柔らかいけど大丈夫?」「くさすぎるのはなぜ?」「食べてしまう…」
そんな飼い主さんの疑問を、やさしくわかりやすく解説します。
子犬のうんち回数の目安
うんちの回数は、月齢や食事回数、消化機能の発達具合によって変わります。
| 月齢 | 1日のうんち回数の目安 | 特徴・ポイント |
|---|---|---|
| 生後2〜3か月 | 3〜5回ほど | 消化機能が未発達で、食後すぐに排便することも多い |
| 生後4〜6か月 | 2〜3回ほど | 消化が安定し、生活リズムが整ってくる時期 |
| 生後7か月以降 | 1〜2回ほど | 成犬と同じペースに近づく |
🚩回数が急に増えたり減ったりした場合は、食事・ストレス・腸内環境の変化が考えられます。
新しいフードに変えた直後や、気温の変化がある時期は特に注意して観察しましょう。
理想的なうんちの状態
健康的なうんちは、次のような特徴があります。
- 色:こげ茶色〜濃い茶色(フードによって多少変化)
- 形:ほどよく固まり、つまめるくらいの硬さ
- におい:強すぎず、自然な発酵臭
- つや:少し光沢がある程度
これらを「いつもの健康便」として覚えておくと、異常にすぐ気づけます。
よくある悩み① うんちが柔らかい・下痢気味
原因:
- フードの急な切り替え
- 冷たい水や環境の変化(ストレス)
- ウイルス・寄生虫感染
対処法:
- フードは1週間かけて少しずつ切り替える
- 水を常温にし、冷えを防ぐ
- 1〜2日続く場合は早めに動物病院へ
💡ワンポイント:
柔らかいうんちでも元気・食欲があるなら軽度の場合もありますが、ぐったり・食欲不振を伴う場合は受診が必要です。
よくある悩み② うんちが出ない・硬い
原因:
- 水分不足
- 運動不足
- フードの繊維量不足
対処法:
- 常に新鮮な水を用意する
- 軽い散歩や遊びで腸を刺激する
- フードに少しぬるま湯を加えると◎
🚨2日以上出ない場合は便秘の可能性。早めに獣医師に相談しましょう。
よくある悩み③ うんちがくさい・色がおかしい
においが強い原因:
- 消化不良(早食い・合わないフード)
- 高たんぱくフードの影響
- 腸内バランスの乱れ
色の変化の注意サイン:
| 便の色 | 考えられる原因 |
|---|---|
| 黒っぽい | 胃や腸の出血の可能性 |
| 白っぽい・灰色 | 脂肪の消化不良、胆汁の異常 |
| 赤い線が混じる | 肛門炎や腸炎、寄生虫の可能性 |
💡においの変化は腸内環境の乱れサインでもあります。
善玉菌入りサプリやフード改善で整うこともあります。
よくある悩み④ うんちを食べる(食糞)
「うんちを食べてしまう…」というのもよくある悩みです。
原因:
- 好奇心や遊び感覚
- 栄養バランスの偏り
- トイレの掃除が遅い(新鮮なうちに食べてしまう)
- ストレス・かまってほしい気持ち
対処法:
- 排便後すぐに片付ける
- 「食べても怒らない」ようにする(逆効果になるため)
- 栄養バランスを見直す
👉 詳しくは、「子犬の食糞(しょくふん)対策ガイド」へ
よくある悩み⑤ うんちに血が混じる・黒っぽい
鮮血(赤い)は肛門や直腸の出血、黒っぽいタール状の便は胃や小腸の出血の可能性があります。
💡一度だけなら様子見でも大丈夫なことがありますが、続く場合や食欲・元気の低下を伴う時は、早めに受診しましょう。
よくある悩み⑥ うんちの前に騒ぐ・落ち着かない
排便前に「くるくる回る」「鳴く」「床を掘る」などの行動は、排便のサインであることが多いです。
落ち着かない様子が見られたら、静かなトイレスペースに誘導してあげましょう。
トイレトレーニング中の子は特に、このタイミングを逃さないことがポイントです。
👉 トイレの成功率を上げる方法は『子犬のトイレトレーニング完全ガイド』で詳しく紹介しています。
まとめ
子犬のうんちは、言葉の代わりに体調を教えてくれる大切なサインです。
回数・色・硬さ・においを毎日観察することで、体の中の小さな変化にも気づけます。
「いつもと違う」と感じたら、無理に自己判断せず、早めに相談を。
飼い主さんの“気づき”が、子犬の元気を守るいちばんの力になります。

