はじめに
最近、愛犬のうんちが「出にくい」「ゆるい」「回数が減った」と感じたことはありませんか?
老犬になると、筋力や内臓の働きがゆるやかになり、排泄のリズムが乱れやすくなります。
排泄は健康のバロメーター。
うんちやおしっこの変化に気づくことが、体調を守る最初のサインになります。
この記事では、老犬の便秘や下痢の原因、家庭でできるやさしいケア方法を紹介します。
老犬が便秘になる主な原因
老犬の便秘にはいくつかのパターンがあります。
体の変化だけでなく、生活リズムや環境も関係しています。
① 筋力の低下
排便時にお腹に力を入れる筋肉が衰え、便を押し出しにくくなります。
→ 軽い運動やマッサージでお腹の動きを助けてあげましょう。
② 水分不足
水を飲む量が減ると、うんちが硬くなって出にくくなります。
→ 食事にスープやお湯を加えるのがおすすめです。
③ 食物繊維不足
加齢により消化が弱くなり、腸の働きも低下します。
→ さつまいも・かぼちゃ・にんじんなどの繊維を少しプラス。
④ 薬の副作用や病気
痛み止めや利尿剤の影響、または腎臓・肝臓疾患などが原因のことも。
→ 長引く場合は、動物病院で相談を。
便秘のサインを見逃さない
- 排便の回数が減った
- トイレで踏ん張るが出ない
- 便が硬い・細い
- 食欲が落ちる・お腹が張る
💡 2〜3日出ない、もしくは苦しそうにしている場合は、早めの対応が必要です。
老犬がうんちを出しやすくする5つの工夫
① 水分をたっぷりとる工夫を
- スープやぬるま湯で水分補給
- 水飲み場を数カ所に増やす
- ウェットフードを混ぜる
💧 ポイント: 水分は「飲ませる」より「食事からとる」が成功しやすいです。
② 適度な運動で腸を刺激
無理のない散歩や軽いストレッチで腸の動きを促します。
室内でもおもちゃを使った軽い動きで十分効果があります。
③ お腹をやさしくマッサージ
おへそのまわりを「の」の字に、手のひらでゆっくり回すように。
1日1〜2回、数分間続けると腸の動きが整いやすくなります。
④ 食事にひと工夫
食物繊維を含む食材を少し加えると、便通がスムーズになります。
おすすめ食材:
- さつまいも
- かぼちゃ
- ヨーグルト(無糖)
※ 与えすぎは逆効果になることも。少量ずつ試しましょう。
⑤ 排便姿勢をサポート
滑る床や段差は、踏ん張る力を弱めます。
滑り止めマットを敷いたり、トイレの位置を安定させてあげましょう。
便秘が続くとき・注意したいサイン
- 3日以上出ない
- 便に血が混じる
- 吐く、元気がない
- お腹が張って痛そう
これらの症状がある場合は、病気のサインかもしれません。
腸閉塞や内臓疾患が関係していることもあるため、動物病院での診察が必要です。
うんちがゆるい・下痢気味のときは?
逆に便がゆるい・水っぽいときは、食事内容や温度変化が影響している場合があります。
💡 対処法:
- 一時的に絶食(半日程度)し、胃腸を休ませる
- その後、消化の良いご飯(おかゆ状・ささみ・かぼちゃなど)を与える
- 水分はこまめに補給
長引く下痢や血便がある場合は、早めの受診を。
まとめ|毎日の排泄を“観察”することが一番のケア
老犬の便秘は、年齢とともに誰にでも起こりうる変化です。
大切なのは、「どんなうんちをしているか」を日々観察すること。
少しの水分調整や食事の工夫で、うんちの調子は見違えるほど変わります。
今日からできるケアで、愛犬のお腹をやさしくサポートしていきましょう。

