はじめに
「子犬が自分のうんちを食べてしまった…」
初めて見ると驚いてしまいますよね。
でも実は、食糞(しょくふん)行動は珍しいことではありません。
多くの子犬が成長の過程で一度は経験し、しつけや環境を整えれば落ち着くケースがほとんどです。
今回は、子犬がうんちを食べてしまう原因と、やめさせるためのやさしい対策を紹介します。
子犬がうんちを食べる理由とは?
食糞の原因は1つではなく、いくつかの要素が重なって起こることが多いです。
大きく分けると、「生理的な理由」と「環境・心理的な理由」があります。
生理的な原因
- 消化しきれなかった栄養が便に残っている
→ 特にフードの切り替え時や高たんぱく食のときに多いです。 - 腸内環境の乱れ
→ 善玉菌が少なく、便のにおいが強くなると食べたくなることも。 - 母犬のまね
→ 母犬は子犬の排泄をなめて清潔を保ちます。その行動をまねる子もいます。
心理的・環境的な原因
- 好奇心や遊び感覚
→ 子犬はなんでも口に入れて確かめる時期です。 - トイレの掃除が遅い
→ 「あるものを口に入れる」行動が習慣化しやすいです。 - ストレスや退屈
→ 飼い主さんの気を引きたいときに食糞する子もいます。 - 叱られた経験
→ 「うんち=怒られる」と学習し、隠すために食べてしまうことも。
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やってはいけないNG対応
食糞を見てびっくりしても、怒鳴ったり叩いたりは絶対NGです。
驚かせることで「食べたら怒られる=隠して食べよう」と学習してしまいます。
また、「口の中に手を入れて取り出す」なども危険です。かえって口の中を傷つけたり、信頼関係が崩れる原因にもなります。
子犬の食糞をやめさせる5つの対策
① うんちをすぐに片付ける
もっとも効果的な方法です。
排便したらすぐにトイレシートを片付けることで、「食べるチャンスを作らない」ようにします。
② 栄養バランスを見直す
- 消化の良い総合栄養食を選ぶ
- たんぱく質過多・おやつの与えすぎを避ける
- フードに乳酸菌や酵素入りを取り入れるのもおすすめです。
③ ストレス・退屈を解消する
- おもちゃで遊ぶ時間を増やす
- 散歩や知育トイを使ってエネルギーを発散させる
- 飼い主さんとのスキンシップを増やす
④ トイレ環境を見直す
- トイレの場所を静かで落ち着く場所にする
- シートは常に清潔に保つ
- 臭いが残ると興味を引くため、消臭スプレーを活用
⑤ 食糞防止グッズを使う
- 食糞防止サプリ(便の味を苦くするタイプ)
- 匂い抑制スプレー
- 噛むおもちゃを代替行動として与える
💡ただし、グッズに頼るだけでは根本解決になりません。
「なぜ食べてしまうのか」を見極め、環境を整えることが大切です。
成長とともに落ち着くケースも多い
ほとんどの子犬は、成長とともに自然と食糞をしなくなります。体の機能が整い、生活リズムが安定してくるからです。
焦らず、「食べないでいられたときに褒める」ことを意識して続けましょう。
叱るよりも、褒めて伸ばすほうがずっと早く効果が出ます。
まとめ
子犬の食糞は「悪いこと」ではなく、「まだ成長途中の行動」です。
叱るよりも、清潔な環境・正しい食事・穏やかな関わりを意識することで改善します。
焦らず、少しずつ「食べない経験」を積み重ねていけば大丈夫。飼い主さんの優しい見守りが、子犬の安心につながります。
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