はじめに
「いつもは元気に水を飲んでいるのに、今日はまったく飲まない…」
犬が水を飲まなくなると、飼い主さんはとても不安になりますよね。脱水は命に関わることもあるため、放っておけないサインです。
この記事では、犬が水を飲まないときに考えられる原因と家庭でできる工夫、動物病院を受診すべき目安を、初心者の飼い主さんにも分かりやすく解説します。
犬が水を飲まない主な原因
1. 季節や気温の影響
- 夏:暑さで逆に水を飲みそうですが、冷房で涼しい室内だと活動量が減り、水を飲む量も減ることがあります。
- 冬:寒さで代謝が下がり、飲水量が減るのは自然なことです。
👉 季節による一時的な変化であれば心配はいりませんが、食欲不振や元気のなさを伴う場合は注意が必要です。
2. フードから水分を取っている
ウェットフードや手作り食には水分が多く含まれているため、水を飲む量が減ることがあります。
👉 フード内容をチェックして、十分な水分が取れているか確認しましょう。
3. 環境やストレス
- 引っ越しや来客などで環境が変わった
- 新しい食器に変えた
- 飼い主が長時間不在
👉 環境の変化や不安感で一時的に水を飲まなくなることがあります。
4. 加齢(老犬の場合)
老犬は代謝や活動量の低下により、水を飲む量が少なくなります。
また、関節痛などで水飲み場に行くのが負担になっているケースもあります。
5. 病気の可能性
- 腎臓病や糖尿病:多飲・多尿が出やすいですが、進行すると逆に飲まなくなることも。
- 口内炎や歯周病:水を飲みたいけれど、口の痛みで飲めない。
- 消化器系の不調:嘔吐や下痢を伴う場合は要注意。
👉 病気が原因の場合、早期対応が大切です。
水を飲まないときのチェックポイント
- 元気や食欲はあるか?
- 尿の量や色はどうか?
- 嘔吐や下痢を伴っていないか?
- 24時間以上まったく飲んでいないか?
👉 これらを確認し、異常があればすぐに受診を検討しましょう。
家庭でできる工夫と対処法
1. 飲みやすい工夫
- 水をこまめに交換して新鮮にする
- 食器を陶器やステンレスに変える
- ぬるま湯を与えて香りを引き出す
2. フードに水分をプラス
- ドライフードにぬるま湯をかける
- 無塩のスープや出汁で風味をつける
- ウェットフードを混ぜてみる
3. 遊びながら飲ませる
- 給水ボトルや噴水タイプの給水器を利用
- 水におもちゃを浮かべて興味を引く
4. 老犬への工夫
- 水飲み場を複数設置して移動距離を減らす
- 食器の高さを調整して飲みやすくする
- 関節や視力の衰えに配慮した配置にする
受診の目安
以下のような場合は すぐに動物病院へ。
- 24時間以上水をまったく飲まない
- 元気や食欲がない
- 嘔吐や下痢を繰り返している
- 急激に体重が減っている
- 尿が極端に少ない、濃い色になっている
まとめ
犬が水を飲まないのは一時的なこともありますが、放置すると脱水や病気のリスクがあります。
飼い主さんができる工夫は:
- 水を新鮮に保ち、飲みやすい環境を整える
- フードに水分をプラスして自然に摂取させる
- 季節や年齢に応じた工夫をする
しかし、元気がない・嘔吐や下痢を伴う・24時間以上飲まない などの症状がある場合は、迷わず動物病院を受診してください。
愛犬の小さなサインを見逃さず、安心して過ごせるようサポートしてあげましょう。

