はじめに
「急に愛犬が吐いてしまった…どうしよう」
犬の嘔吐は珍しいことではありませんが、吐いたものの色や状態によっては病気のサインであることもあります。
大切なのは 「危険な嘔吐かどうかを見極めること」 です。
この記事では、犬の嘔吐の原因をわかりやすく解説し、色や状態から考えられること、家庭でできる応急ケア、そして動物病院へ行くべきサインをまとめました。
嘔吐と吐き戻しの違い
まず押さえておきたいのが「嘔吐」と「吐き戻し」の違いです。
- 嘔吐:胃や腸から内容物を吐き出す。胃液・胆汁・泡などを伴う。
- 吐き戻し:食道から未消化のフードが戻る。食後すぐ、勢いよく吐き出す。
👉 食後すぐに未消化フードを吐いた場合は「吐き戻し」の可能性が高く、必ずしも病気とは限りません。
吐いたものの色や状態でわかること
黄色い液体(胆汁)
空腹時や早朝に見られる「空腹嘔吐」。軽度なら食事時間の調整で改善することもありますが、繰り返す場合は胃炎の可能性も。
白い泡
胃液や唾液が泡立ったもの。空腹や胃の不調が原因。続く場合は胃炎や膵炎のサインかも。
茶色や黒色
消化された血液の可能性があり、消化管出血が疑われます。すぐに動物病院へ。
緑色
胆汁や腸液の逆流。腸閉塞などの重篤な病気の可能性があるため要注意。
血が混じる/血便を伴う
鮮血→口腔や食道からの出血。
暗い血→胃や腸の出血。
どちらも緊急受診レベルです。
未消化のフード
早食い、食道のトラブル、消化不良が原因。頻繁にあるなら要診察。
透明の液体
水の飲みすぎや胃液。続く場合は胃炎などの可能性あり。
繰り返す嘔吐・下痢を伴うときに考えられる病気
- 急性胃腸炎
- 膵炎
- 食物アレルギー
- 異物誤飲(おもちゃや骨など)
- 感染症
👉 繰り返す場合や他の症状を伴う場合は早急に受診が必要です。
嘔吐したときの家庭での対応
- 絶食:6〜12時間、胃を休ませる
- 水分補給:少量ずつ新鮮な水を与える
- 再開時の食事:ふやかしたフードやウェットを少しから
- 安静に:ストレスを避け、静かに休ませる
動物病院に行く目安
- 24時間以上続く嘔吐
- 水も飲めない
- 血が混じる、茶色・黒色・緑色の嘔吐
- 下痢や血便を伴う
- ぐったりしている、体重が急減している
👉 迷ったら受診が基本です。
まとめ
犬の嘔吐は軽いものから命に関わるものまで原因は様々です。
- 色や状態を観察する
- 一時的なら家庭でのケアも可能
- 繰り返す・血が混じる・元気がないときはすぐ病院へ
落ち着いて対処し、愛犬の体調を守ってあげましょう。

